認知症の妻を持つ夫の遺言と相続

「遺言を書いて」
と、家族から言われるとどう思うでしょう。
いろんな考えがありますが、
少なくない方が、
「なんとなくイヤだ」「自分の死を考えるようで不吉だ」
などと、どちらかというと後ろ向きに思われるようです。

よくわかります。
私も、まだまだ自分の寿命の尽きることを想像したくありません。

とはいえ、もし、ご自身の妻が認知症なら、
夫は遺言を残しておくと家族から感謝されます。
これが、妻と子など家族のご負担を軽くするからです。

遺言をのこさずに亡くなられますと、
相続人は遺産をどう分けるのかについて話し合いをしなければなりません。
これは、「遺産の額が多い、少ない」「家族の仲がよい、悪い」に関わりません。
遺産が1億円でも、1千万円でも、100万円でも同じです。

けれども、認知症の妻は、法律によって「遺産をどう分けるのかの話し合いをできない」
とされています。

では、相続人はどうすればいいのでしょう?
妻(子どもから見れば毋)のために、成年後見人をつけなければなりません。
成年後見人が妻の代理人として、相続人と遺産をどう分けるのか話し合います。

この成年後見人をつける手続きを相続の手続きと同時にしていかなければならなくなります。
この負担は軽くはありません。
まず、専門家に手続きを頼めば費用がかかります。
次に、どなたが手続きをしても家庭裁判所に成年後見人を選んでもらうまで、
数ヶ月もの期間を要します。なかなか手続きを終わらないというのは、精神的にも負担です。

負担は成年後見人をつける費用と、それに要する期間だけではありません。
成年後見人の選ばれた後にも負担がご家族にかかります。

それは、遺産の分け方が制限されるということです。
くわしくは次回に続けたいと思います。


成年後見人という制度が悪い訳ではありません。
いろんないい面を持っています。
ただ、遺産をどう分けるのかという話し合いをするために、成年後見人を付けざるを得ないのと、
遺言にしたがって遺産分けをした後に成年後見人をつけるのとでは、
いくつもの家族の負担をことにします。

«
 

気軽に相続手続支援センターに相談をどうぞ

お身内をなくされいろんな思いに気持ちが揺れる時期だと思います。相続の手続きのご負担は専門家に任せることで軽くできます。