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不動産登記の申請書の仕組み

不動産の登記申請書▲不動産の登記申請書の表紙の仕組み

左の図は一般的な不動産の登記申請書です。
これに書くことを分けてみると、下の7つになります。

  1. 登記の目的
  2. 原因
  3. 権利者
  4. 義務者
  5. 添付情報
  6. 課税価格
  7. 不動産の表示

これらがいったい何のことなのかについて、
ここではご確認いただけます。

登記の目的って何?

登記の目的というのは
「どんな権利についてこの不動産に登記をするのか」
ということです。

 

例を挙げてみます。

  • 所有権移転
  • 抵当権設定
  • (共有者)だれだれの持ち分の全部移転
  • 抵当権抹消
  • 所有権登記名義人住所変更

などです。

 

これを、不動産の登記申請書の一行目に書きます。

(登記申請書の)原因とは何か?

登記申請書に書く「原因」とは何でしょうか。
これは、所有権移転など、
1行目に書いた「登記の目的」の登記をすることになった原因のことです。

 

例を挙げてみます。

  • 平成31年2月14日 売買
  • 平成29年1月30日 相続
  • 平成30年1月30日 贈与
  • 平成30年9月27日 遺贈
  • 平成28年1月11日 弁済

などです。

 

言い方を変えますと、登記の申請書の構造は下のようになっています。
・所有権移転の登記をする(登記の目的)のは、
いついつに相続があったから(原因)。

 

・抵当権抹消の登記をする(登記の目的)のは、
いついつに弁済があったから(原因)。
このような具合です。

権利者と義務者とは

登記の申請書に書く
「権利者」
というのは、
この登記をすることによって、形の上で得をする人のことです。

 

「義務者」
というのは、この登記をすることによって、利益や権利を失う人のことです。

 

例を挙げてみます。
売買を原因としてする所有権移転登記なら、
権利者は買主さんです。義務者は売主さんです。
不動産の売買のとき、
売主さんと買主さんのどちらかだけが得をしているわけではありません。

 

売主さんは代金をうけとります。
買主さんは代金をしはらって不動産を自分のものにできます。

 

通常、不動産の売主さんと買主さんのどちらも、

自分にとっての利益を得られると思うからこそ、
売ります・買いますという契約を交わします。

 

とはいえ、登記の申請を形だけでみると、
買主さんが所有権を得ているので形の上では得をする側になります。
そこで、
所有権移転の登記の「権利者」は買主さんになります。

 

一方、登記をすることで、売主さんは自分の所有権を失いますので、
「義務者」は売主さんになります。

不動産の権利を変更する登記は共同で行われます。

上でお伝えしたように、登記には権利者と義務者がいます。
登記の申請は、この権利者と義務者の共同で行うことになっています。

 

所有権移転の登記を例にしますと、
売買であれば、買主さん(権利者)と売主さん(義務者)、
贈与であれば、もらう人(権利者)とあげる人(義務者)、
になります。

 

抵当権の抹消の登記ですと、
不動産の所有者(権利者)と抵当権を失う銀行など(義務者)、
になります。

相続の登記では、権利者と義務者はだれ?

不動産の所有者を相続を原因として、相続人さまに変更する登記を相続登記をいいます。
専門用語で言うと
「登記の目的」が所有権移転、「原因」が〇年〇月〇日相続
の登記のことを相続登記といいます。

 

この相続登記をするときに、権利者と義務者はいません。
この不動産を相続した方が登記の申請を行えます。

といいますのも、権利者と義務者に相当する人が同じ人だからです。

 

上で
「権利を失う方が義務者になります」
とお伝えしました。
相続登記では、権利を失う今の所有者の方がお亡くなりになっています。
相続する人はお亡くなりになった所有者から、権利を受け継いでいます。

不動産を相続する人が権利者でもあり義務者でもある状態です。

遺贈が原因の登記の場合はどうなるのか?

まず、遺贈というのは遺言で贈与をすることです。
「遺言者、鈴木一蔵が亡くなったら、この不動産を鈴木三郎に遺贈する」

 

といった具合で遺言に書きますと、
遺言を書いた鈴木一蔵さんのお亡くなりの時、
不動産が鈴木一蔵さんから鈴木三郎さんに贈与されます。

 

この遺贈を原因とする、
故人さまからもらった方へ所有権移転の登記で、
権利者と義務者はどうなるでしょうか。
相続と同じように、
不動産のあたらしい所有者だけで登記を申請できるのでしょうか。

 

実は、遺贈の場合、
「権利者」は不動産をもらった人、
「義務者」は亡くなった遺言者になり、
この両者が共同で登記を申請できます。

 

なお、実際には義務者はお亡くなりなので、
相続人全員が義務者になります。法律により、
相続人全員が登記の義務者になる義務をを相続しているからです。

 

・相続人がたくさんいる、
・縁の遠い人同士が相続人になっている、
・相続人の中に認知症の方がいる、
こういった事情のご家族ですと、
不動産をもらい受けた方は、
遺贈による登記をすすめるはかなりむずかしいです。
相続人全員から協力をいただいて、
登記義務者になってもらわないといけないのですから。

 

遺言執行者がいれば、登記の義務者は遺言執行者です。
相続人全員の協力を得て、登記義務者になっていただかなくても大丈夫です。

遺言では「相続させる」「遺贈させる」を使い分けるのが大切

遺贈を原因とする登記は、
たいへんになってしまうことは上でお伝えした通りです。
登記の負担を軽くするためにも、
遺言を書く時には「相続」と「遺贈」の単語を、
きちんとつかい分けることがとても大切です。

 

遺贈と書いてしまうと、
不動産を受け継ぐ相続人だけで登記をすることはできませんので、注意が必要ですね。

 

一方で、
子どもの配偶者など、相続人ではない人に「相続させる」と遺言をかいても、
相続を原因とする所有権移転登記をすることはできません。
「遺贈」を原因とする登記をすることになります。

 

遺言執行者を決めておくと、不動産を受け継ぐ方の負担を減らせます。

 

※相続を原因とする登記をできるのは、相続人だけです。

遺贈と相続はちがいます。

遺贈は贈与です。
贈与では、もらう立場の人が
「これはいらない」
と言えます。

 

相続では、
お亡くなりになった方の権利も義務もすべて相続人が引き継ぎます。
「これはいらない」
ということはできません。

 

家庭裁判所で相続人の立場を放棄して、
自分を相続人ではなくしてしまう手続きをとることならできます。

遺贈を相続と読み替えるとは

公正証書で遺言を作るとき「○○に相続させる」という文言を使えるのは、
○○が自分の推定相続人のときだけです。
推定相続人というのは、今自分が亡くなったら、相続人になる人のことです。

 

配偶者は常に推定相続人になります。
子どものいる方だったら、子どもです。

 

子どものいない方で、
弟の息子など推定相続人ではない人に不動産を譲りたいときは、
○○に「遺贈する」と公正証書遺言では書くことになります。

 

このとき大切なのは、次のことをきちんと書いておくことです。
「自分が亡くなったとき、もしも、弟の息子が相続人の立場になっるならば、
遺贈を相続と読み替えるものとする」

 

こうしておくことで、弟の方がさきに寿命を全うした時に、
弟の息子の不動産登記をする負担を軽くできます。

 

不動産をいるのかいらないのか遺言を書いた時点で確認をしていないのであれば、
相続と読み替える文言をいれないで、
「遺贈」のまましておくという選択肢もあります。
もらいたくないと思ったとしても
「この不動産いらない」
と譲り受ける立場の人は断れるからです。

相続登記をする前にに必要なことを、こちらからご覧いただけます→

そもそも相続登記の「登記」とは?はこちらからご覧いただけます。

追伸

「わからないことがある」「個別のアドバイスがほしい」

などとおっしゃる方は、お気軽にご相談ください。

相談は無料で行っています。

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結果として手続をおまかせいただければ幸いですが、

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当センターとしては、それでもかまわないと考えています。

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