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遺言者について

遺言をなす主体のことをいいます。

 

相続される側の人という意味での「被相続人」がイコール「遺言者」という場合が、
ほとんどでしょう。
この被相続人が自らの財産を処分するのが「遺言」です。
一般的には「ゆいごん」と発音しますが、法律上は「いごん」と呼ばれます。
ちょっとややこしいですが、意味は同じです。

 

では、誰でも遺言をすることができるのでしょうか。
制限があるとすればそればどのような制限でしょうか。
説明していくことにします。

 

1、遺言能力
実は、遺言者になるには、「遺言能力」というものが必要になります(民法963条)。
あまり聞きなれない言葉ですが、
これがないと法律上の有効な「遺言者」と認められません。
重要な能力です。ただ、言葉は仰々しいですが、内容はそれほど複雑ではありません。

 

まず、年齢的な制限ですが、15歳未満の者には遺言能力が認められません。
財産処分に関する十分な判断能力がまだ未熟であることが理由です。
そもそも、15歳未満の者に、莫大な財産があるともふつうは想定できません。
逆に、15歳以上であれば、遺言能力が認められ、
遺言者になることができます(民法961条)。
ただ、現実に中学3年生で遺言を書いたという人はあまりいないでしょう。

 

次に、民法が規定する行為能力がなくても遺言能力には影響しません(民法962条)。
行為能力を欠くものといえば、例えば、未成年者が挙げられます。
通常未成年者の法律行為には、
親などの法定代理人の同意というような制限がかかります。

 

しかし、遺言の場合には、先ほど述べた15歳未満という制限はかかりますが、
未成年でも遺言者になれるのです。つまり15歳以上20歳未満でも可能となります。
これは、遺言を書くというようないわゆる身分行為については、
契約などの法律行為とは異なり、
本人の意思を尊重するという傾向が強いことが理由です。

 

2、遺言の効力
遺言は、その遺言者が亡くなった時に効力が発生します(民法985条1項)。
つまり逆に言えば、
遺言者が亡くなる前であれば自由に内容を撤回できることになります。
これを「遺言撤回の自由」といい、遺言の基本的性格の1つとなっています。
ですから、皆さんもあまり固く考えずに、
ある程度の時期が来たら遺言書を作成してみても良いのです。
後々の紛争予防にもなるからです。

関連する参考用語

遺言執行者とは

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